Let'Sおうちでサイエンス 第3回 電気クラゲを浮かせてみましょう

寒い木枯らしの季節がやってきました。この時期、ドアノブなどに触れたときにパチッと痛みを感じることがよくあります。これは「静電気」によって起こるものです。今回は、この「静電気」がテーマです。

実験A 静電気を起こしましょう

下敷きを服でこすって頭に近づけると、髪の毛が持ち上がってきます。これば、物をこすり合わせた時にたまる電気(静電気)によるものです。

実験A イメージ

実験B ストローで静電気を調べてみましょう

次に、ストローを使って、静電気の性質を調べてみましょう。図のように、1本のストローを机の端にセロハンテープで貼ります。2本目のストローの中央辺りに針を刺し、ティッシュペーパーでしっかり全体をこすり、机に貼ったストローの穴に針を入れます。3本目のストローを、別のティッシュペーパーでしっかりこすった後、針を刺したストローに近づけると、針を刺したストローは、近づけたストローに反発する方向に動きます。次にアクリル製の定規を同じようにティッシュペーパーでこすって、針を刺したストローに近づけると、定規に引き寄せられるように動きます。このように、同じ静電気でも、ものによって、反発したり、引き寄せ合ったりするのは、電気のプラスとマイナスが影響しているのです。プラス同士、マイナス同士は反発し合い、プラスとマイナスは引き寄せ合うのです。物質をこすり合わせたときにこすり合わせる組み合わせによって、どちらにプラスの電気がたまり、どちらにマイナスの電気がたまるかは決まっています。この実験では、ストローにはマイナス、定規にはプラスの電気がたまるので、ストロー同士では反発し、定規とストローでは引き寄せあうのです。

実験B イメージ

実験C 電気クラゲを浮かせてみましょう

それでは、この静電気の性質を用いてものを浮かせる実験をしてみましょう。図のように、太目のストローを4本合わせてセロハンテープで留めます。次に、荷造りひもでクラゲのようなものを作ります。15cm程度の長さに切った荷造りひもを開いて、4分の1程度の幅に裂き、ひもの長さ4分の1くらいの位置に結び目を作ります。結び目を境にして短い方をはさみで切り取り、長い方は、手やくし、たわしなどを使って細く裂きます。下敷きなどの塩ビ板の上に、荷造りひもで作ったクラゲを置いて、ティッシュペーパーでしっかりこすります。4本組みのストローも別のティッシュペーパーでしっかりこすります。クラゲを手で空中に投げ上げ、ストローを近づけていくと、クラゲはストローに反発して浮きます。電気で浮くので、この実験は電気クラゲの実験と呼ばれています。

実験C イメージ

今回は「静電気」について実験しましたが、この実験以外にも身の回りに静電気を観察することができます。実は人間も衣服などの摩擦で体に電気がたまります。その電気が、ドアノブなどの電気の流れやすいものに触れるときに、電気が流れ、パチッと痛くなるのです。空気が湿っていると電気は逃げやすいので、乾燥している冬の方が、静電気は起こりやすくなります。このような現象面以外に食品用ラップフィルムやコピー機、空気清浄機などに静電気が利用されています。「静電気」は私たちにとって、とても身近なものです。皆さんも少し意識しながら、身の回りの静電気を探してみてはどうでしょうか。

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