紙を破く方向によって、破れ方に違いがあることを確認します。
準備物
- コピー用紙
- ティッシュペーパー(2枚)
- はさみ
- ルーペ
実験の手順
- 1
コピー用紙を切る
- 2
コピー用紙を横長に持ってやぶる
- 3
コピー用紙を縦長に持ってやぶる
- 4
ティッシュを横長に持ってやぶる
- 5
ティッシュを縦長に持ってやぶる
実験ムービー
この作品は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。
解説アニメ
1
コピー用紙やティッシュペーパーをある方向に破くと、破きやすい、まっすぐ破れる方向があることが分かります。
2
破いた部分をルーペで観察すると、破いた部分から細いふわふわした繊維が出ているのが分かります。紙の原料は、繊維です。繊維は木質部や木の皮、草、野菜・果物の中にも含まれており、繊維には長いもの、短いものなどいろいろな種類があります。
3
一般的に使用される紙(コピー用紙、ティッシュペーパーなど)にはタテ目とヨコ目と呼ばれる方向があります。紙は、繊維の集まりであるパルプから作られます。紙は、たたいたパルプに必要な薬品を入れたパルプ液を、回転している幅の広い金網の上に、狭い隙間から同じ厚さになるように広げて作られます。このときに、長い繊維は紙が作られている方向に並びやすくなります。この方向をタテ目、これと直角方向をヨコ目と呼びます。紙に破れやすい方向と破れにくい方向があるのは、タテ目に長い繊維が並んでいるためです。また、繊維は縦方向に強く、からからに乾かした繊維を水につけても縦方向には最大で約0.6%しか伸びませんが、幅方向には水を吸って35%も膨らみます。したがって、紙は目にそった方向では強くて湿度による伸縮は小さく、その直角方向では弱くて伸縮も大きくなります。
参考文献
紙の博物館→子どものページ→紙の講座、紙のミニ知識、紙のQ&A
監修
滝川洋二(NPO法人ガリレオ工房理事長)