懐中電灯の光をじっと見てから,白い壁などを見ると,黒っぽい残像が見えることを確認します。
準備物
- 懐中電灯
- コピー用紙
- 製本テープ(黒)
- はさみ
- セロハンテープ
- 筆記用具
実験の手順
- 1
懐中電灯にカバーをつける
- 2
カバーに黒い製本テープをはる
- 3
両目で懐中電灯をみる
- 4
片目で懐中電灯をみる
実験ムービー
この作品は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。
解説アニメ
1
両目で見たときは、懐中電灯に黒テープで作った形が黒っぽく見えますが、片目で光を見て、反対の目で白い紙や壁を見ても黒っぽい形は見えません。
目に光が入ると網膜に化学変化が起きます。網膜とは目の裏側にあり、光を感じる膜です。明るい光を長い間受けていると、光を受けている部分の感度が下がります。白い壁を見たとき、壁からの反射光が網膜に飛び込んできます。先に光を受けて感度の落ちた部分の網膜は、他の部分の網膜に比べて反応が鈍くなります。この部分には、”反転残像”つまりもとの像が暗くなって現れ、この残像は30秒程度続きます。
2
また、残像は、一方の目からもう1つの目に移動することはありません。残像は、脳の中ではなく、それぞれの目の網膜上にできます。
参考文献
「実験たいけんブック1 アリスの猫の秘密 視覚と錯覚」 丸善株式会社