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…とみんなが思ったその時!

「電気の力をつかえばいいのです☆」
と現れたアナザー博士。電気を蓄えた電池を使って、音を伝える装置があるだとか。

モールス信号

まずスクリーンに映し出されたのが「モールス信号」と、対応表。
モールス信号は、短い音と長い音の組み合わせで、表すアルファベットや数字が決まっています。

次に映し出されたのが、電池につながれた大きなスイッチ。
このスイッチを押すと“ビーーー”とブザーが鳴りました。

「今から、うさ子ちゃんの年齢をモールス信号で伝えるよ。さて、何歳かな?」

 ・  ・  ・  -  -

“ブ・ブ・ブ・ブー・ブー”

みんな耳を澄ませて、対応表釘付けです!
すると、「3歳!」と会場から正解が。

なるほど、これなら電線をのばせば糸電話よりずっと遠くに伝えられるし、電線をつまもうが途中で曲がろうが何の影響もありません。

「でも、常にモールス信号で何かを伝えるのは大変。ちゃんと自分の声で伝えたいよね。そのためには声を電気の力で伝える工夫が必要なんだ♪ ヒントはコレ!」

と博士が取り出したのは、なにやら透明なパイプに細工がしてある装置。

モールス信号

モールス信号

コイルと磁石

アクリルパイプに何箇所か線が巻かれていてそこに小さなランプ、そしてパイプの中には磁石が入っているみたい。

「電気なんてどこにもないよ?これで声を電気にできるの?」とうさ子ちゃんは不思議そうにアクリルパイプをくるくるひっくり返しています。

「あ!光ってる!」気付いたのは会場のお友だち!

ほんとだ、うさ子ちゃんがアクリルパイプを動かすたびにチカ!チカ!と小さな光がついたり消えたり…

どうやら、線が巻いてあるところを磁石が通ると光るみたいです。

パイプに巻いている線の名前はコイル。
このコイルの近くを磁石が動く(または磁石が固定されていて、その周りでコイルが動く)と電気が起こってランプが光るんだって。

振動でコイルの近くにある磁石を震わせたり、磁石の近くにあるコイルを震わせたりするとその震えの通りに発電されるのね。

この原理、実は私たちの身近なものに使われているんです☆
それが「スピーカー」

コイルと磁石

コイルと磁石

スピーカーのしくみ

博士がスピーカを分解して中を見せてくれました。

スピーカーの後ろには磁石。
そしてその周りには導線をぐるぐる巻いて作られたコイルが。
そして、振動するコーンをこのように切り取ると元にコイルがある。

ここに電気が流れると磁石の近くにあるコイルが振動し、コーンが振動して、それが空気に伝わって“音”になるんだって。

このコイルと磁石の組み合わせがあれば、紙コップもスピーカーになるんです!
紙コップの底に磁石とコイルを取り付けて、ミュージックプレーヤーからの電気を流してみると… あ!紙コップから音楽がちゃんと聞こえます!

これなら電線が届けば、どこまででも音を伝えることができるんですね!!
これで、糸の代わりに電線を使った「電線電話」が作れるんだって☆

音が紙コップスピーカーから聞こえる原理はわかったけど、どうやったら声が電気になるんだろ?

糸電話の場合は、話すほうも聞くほうも同じ仕組みの『紙コップ』。
「電気の場合も同じなのかな??」とウサ子ちゃん。

「その通り。話すほうも、さっきの紙コップスピーカーと同じ仕組みのものでいいんだよ。」と博士が教えてくれます。

話すほうも同じ仕組みで、声が電気に…?
あ、そうか!!さっきの『アクリルパイプの実験』でヒントがでてましたね!

スピーカーのしくみ

スピーカーのしくみ

スピーカーのしくみ

スピーカーで通信実験

コイルの周りで磁石が動く、または磁石の周りでコイルが動くと電気が発生する!
話す方の紙コップでは、声の振動でコイルが磁石の近くで動くから、振動どおりに発電される。
そうして運ばれた電気が、反対側の紙コップスピーカーとコイルを振動させるから、“音”になって出てくるんだ!

博士とウサ子ちゃんが早速この『電線電話』を試しています。
博士の声がウサ子ちゃんに… ん?あれ??聞こえてないみたい。

前にもこんなことが!
そう、オルゴールの時です。 聞こえないのは同じことが原因。

振動が小さいから聞こえないんですね。
博士曰く、いま博士の声の振動から起こった電気は非常に小さいものなんだって。

オルゴールの時みたいに、振動を大きくするものの助けを借りれば!!

そこで登場したのが“アンプ”。電気の力を大きくする器械です。
これを間にセットして、博士のマイクを切った状態でもう一度実験。

「こんにちは。どうです?聞こえますか?」

あ!博士の声が、ウサ子ちゃんのマイクからはっきり聞こえてきます!
会場からも拍手が。

これなら声を遠くまで届けることが出来ますね♪

“線(電線)”を通して行う、これを『有線通信』と言います。

「まだまだ音を伝える方法はたくさんあります。『目に見えないも』のを使って音を伝える方法もありますよ。」と博士。 え!?目には見えない?

ラジオや携帯電話は、音や声を伝えてくれるけど、糸電話みたいに線でつながってないよね?」

あー!ホントだ。繋がってないのに聞こえてる!

「こういう、線がなくても伝える方法を『無線通信』って言います。」

スピーカーで通信実験

スピーカーで通信実験

スピーカーで通信実験

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