2/3ページ

無線で伝える

無線通信の実験装置『小さなラジオ局』のモデルを博士が見せてくれるそうです!

マイクを通して声を出す、その声を目に見えない音波に変えてアンテナから飛ばすんだって。それを、離れた場所にあるラジオのアンテナが拾って音が聞こえるかどうか …

まず、声を音波にするためには声を電気の信号に変えなきゃいけません。
ここでまた、さっきのスピーカー紙コップが登場。
これをラジオ局と繋いで、博士がマイクを切って声を出します。

離れた場所のラジオの側で聞き耳を立てていると。ラジオのスピーカーから…

「こんにちは。聞こえたら拍手してください」

ラジオ局からラジオまでは何にも繋がれていないのに…
ちょっとくぐもっているけど、ちゃんと博士の声が聞こえます!

ただ時々、声以外の音波を拾ってしまうのが、このラジオの無線システムの欠点。
ラジオを聴いていて、ザーっていう音(ノイズ)がするのはその結果なんです。

博士はこのノイズにも強い無線通信の方法を教えてくれるそうです!

無線で伝える

無線で伝える

光通信実験

その立役者となるのが、博士が取り出した“太陽電池”
太陽電池は光を電気に変えるんだから、音の振動どおりの光がでればいいんだ!
たしか、光を使って音などを伝えることを光通信っていうのよね。

「これを使います」と博士が取り出したのは、さっきの紙コップスピーカー
…のように見えますが、ちょっと違うみたい。

コップの底には何もついていなくて…なんだろ? 底がピカピカ光ってる。
鏡みたい。声を出すと“ぶるぶる”っと震えています。

底の部分に光を当てて、声を出すと“ぶるぶる”と震えた光となって反射されます。それを太陽電池がキャッチすると、声の通りに光の振動が電気の信号に変わるんです!

その発生した電気を、スピーカーで受け取ると音になって出てくる!
さぁ、会場を暗くして実験です!

「聞こえますかー?」

わお!スピーカーから博士の声が!!光通信大成功です!

光通信実験

光通信実験

光の力で音を伝える

「みんなも光通信したいよね?」したいしたい!!したいに決まっています!

何とおみやげキットの中には、光通信が体験できる装置も入ってるんだって!
まずは、赤と黒の導線と小さなランプみたいなものがくっついているもの。
これ、もとは電子オルゴール。ちょっと改造してスピーカーを取ったところに
LEDライトつけたんだって。 音がなるタイミングでLEDが光るってこと?!

そして、コイン電池。
プラスと書いてある面に、さっきのオルゴールから出ていた赤色の導線、何も書いていない面に黒色の導線をくっつけます。
あ、赤い光がついた!

よく観察すると時々点滅しているみたい。
これは、さっきの実験の“ぶるぶる”って光の信号と同じです。
(※LEDの光は真正面から見ると目を傷めます。少し横から見るようにしましょう)

これで信号を送るほうは完成。次は信号を受けるほうね!
それがこのイヤホン。先のほうになにやら黒い板が…
小さいけど、これも『太陽電池』

このイヤホンを耳に入れて、準備オッケー!!
太陽電池にLEDの光の信号をあてれば、光通信が出来るはず。

会場が暗くなります。みんなで一斉にLEDの光を点けましょう。
「3.2.1!」

「あーー聞こえた!!」「聞こえる!」と会場のあちこちから歓声が。
私のイヤホンからも聞こえます! ハッピーバースデイのメロディーが!

みんな光通信、大成功です。

光の力で音を伝える

光の力で音を伝える

光の力で音を伝える

光多重通信装置

「光の素晴らしさは、まだまだこんなもんじゃない!」と博士。
もうちょっと工夫すると、一本の光の中に何曲ものオルゴールの音を入れることが出来るんだって!

そうして出てきたのは、なにやら大きな板のような装置。
「光多重通信装置」って書いてあります。光を重ねる…うーん難しい。

装置をよく見ると、板の端になんだか見たことのある仕組みが…。
あ、さっきのオルゴールですね!

それが3つ縦に並んで取り付けられていて、板の真ん中にはLEDが。

上のオルゴールは「キラキラ星」で赤のLEDに、
真ん中のオルゴールは「エリーゼのために」で緑のLEDに、
下のオルゴールには「かっこうワルツ」で青のLEDに繋がれています。

それが一つに合わさって、光の道を通り、一本の光となって、音を聞く側に出てくるのです。ではさっそく聞いてみましょう。

まずは、一つ目。
青のLEDに電池が入って光がともると、「かっこうワルツ」が聞こえてきました。

そして二つ目。
赤のLEDにも電池を入れると「キラキラ星」が。ん?!なんだか複雑なメロディに…

最後に緑のLED。よーく聴くと確かに「エリーゼのために」が…
1本の光の線に3曲が混ざり合っちゃって、どれが何の音なんだか分からない状態になってしまいました。

でも大丈夫!どうやら、博士には重ねた光を分けて届ける秘策があるようです!
取り出されたのは、『赤』『緑』『青』のフィルター。

「いま、3つの光が混じってしまっていますが、赤のフィルターにこの光をかざせば、赤の光だけが通り抜けて出てきます。

じゃあ、緑のフィルターなら緑の光、青のフィルターなら青の光だけが通り抜けられるんだ!

「まずは青のフィルターをかざす… ほら」
あっ!あんなにゴチャゴチャだった音から「かっこうワルツ」だけが聞こえてくる!「そして、緑。赤。」ほんとに、それぞれのオルゴールの音楽がちゃんと1つずつ聞こえてきます!

なんて大発明!すごいぞ、光多重通信装置!
なんと、博士が発明した装置なんだって!お見事、博士!

光多重通信装置

光多重通信装置

光多重通信装置

光多重通信装置

エピローグ

振動で伝える。
電気で伝える。
無線で伝える。
光で伝える。

「伝えるって、奥深くておもしろい!」うさぎサンたちも大満足のご様子。

そこへ、ウサ爺が、2人と博士たちにプレゼントを持ってきました。
メッセージカードのようですね。『メッセージ』なるほど、伝える言葉ですね。

今、誰に何を伝えたいか、素直な気持ちでこのメッセージカードにみんなで書こう、と呼びかけます。

ウサ美ちゃんは未来の自分にエールを。
ウサ子ちゃんはお友だちにありがとうの気持ちを。
ウサ爺は伝えると同時に、相手の伝えたいことを聞く大切さを。

博士たちはサイエンスショーに来てくれたお友達に、実験の面白さとそのワクワクを忘れないでほしいという願いを。

『伝える』
音が伝わるという原理を見つけることだけが科学じゃありません。
誰かが、何かが必死で伝えようとしていることに、しっかりと向き合い、理解し、答えてあげるのも科学のうち。

私たち人間もそうですね。
素直な気持ちで、心を伝え合っていきたいな。

とっても大切なことを教えてくれるサイエンスショーになりました。

<おわり>

エピローグ

みんなからのメッセージ

前のページ

TOPへ